りんごの情報館

りんごについての情報まとめてみました!

りんご

PROFILE

りんご

バラ科リンゴ属の落葉高木樹。原産地はカザフスタン南部、キルギスタン、タジキスタン。日本には、明治時代以降に導入されました。

りんごの効用・成分

りんごが健康に良い理由をお伝えします!

りんごが万病の妙薬?

    ヨーロッパでは「An apple a day keeps the doctor away(一日一個のりんごで医者いらず)」という諺があるように、りんごには古くから万病の妙薬と考えられてきました。りんごには、健康に役立つ様々な成分が含まれており、なかでも一番注目されている成分は、「りんごポリフェノール」です。これは、りんごには、プロシアニジン、カテキン、エピカテキン、クロロゲン酸、ケルセチン等100以上のポリフェノールが含まれているため、それらをまとめて、「りんごポリフェノール」と呼んでいるのです。特に皮には果肉の4倍のポリフェノールが含まれており、丸かじりで食べることでより健康になれるようです。

りんごポリフェノールの効果

  • 癌予防
  • 内臓脂肪対策
  • 美容
  • アレルギー
  • 放射性物質対策
  • その他の成分
プロシアニジンは、癌細胞の細胞自殺を誘導することで、細胞の増殖や腫瘍の増大の抑制に特に有効に機能していると言われております。また、抗酸化物質のエピカテキンが多量に含まれており、年齢とともに低下していく人体内での抗酸化物質の生成機能を補ってくれるため、癌・心筋梗塞・脈硬化等を引き起こす活性酵素の猛威から身を守ってくれます。
プロシアニジンやカテキンは、体内への脂肪の蓄積を強く抑制する働きがあり、筋力を増強し、内臓脂肪を減らすという研究報告がされております。ここで興味深いことが、リンゴポリフェノールは、中性脂肪が多いヒトでは減少幅が大きく、少ないヒトでは減少幅が小さいことから、中性脂肪を正常化するように働くという点です。また、リンゴなどの果物は果糖が多いので血糖値の高い人は控えた方がよいといわれておりましたが、リンゴは血糖値を上げにくく、誰が食べても有効な成分を得られるのです。
クロロゲン酸は、脂肪燃焼を促進する褐色脂肪細胞の機能を促進すると言われ、ダイエットに有効な成分として注目されております。コーヒーダイエットとして有名な成分ですが、リンゴにもたくさん含まれており、抗酸化作用も強いため、生活習慣病の予防、メラニンを抑制するため、シワやシミの予防にも効果的です。
ケルセチンは、くしゃみ・涙目・鼻のかゆみ・その他のアレルギー反応の原因であるヒスタミンの放出を抑制し、炎症性細胞の放出や喘息、アレルギー状態等の病因となる物質も制御すると言われ、また、肝臓での脂肪代謝を高め、脂肪燃焼をアップさせたり、消化管で脂肪と結合し脂肪の吸収を抑制するため体脂肪を減らす効果もあると言われております。
富山大学の田澤賢次名誉教授が、チェルノブイリ原発事故で内部被ばくした子ども615人を対象に実施した試験で、リンゴの搾りかすなどから作ったアップルペクチン添加物を食品と合わせ、21日間連続で与えた結果、放射性物質であるセシウム137の体内の濃度は当初より63.6%低下、一方、同添加物を含まない食品だけ与えた場合は13.9%の低下と、アップルペクチンに放射性物質の高い排出効果があるとの海外の研究結果を発表されました。
ペクチンには、整腸作用があり、下痢や便秘の解消に役立ち、また、コレステロール値を低下させ、動脈硬化や心筋梗塞、糖尿病に効果的といわれます。カリウムは、血液中の余分な塩分を排出し、高血圧を予防します。リンゴ糖は、疲労物質である乳酸を減少させるため、疲労回復に効果的です。

りんごの成分(可食部100グラム)           ※5訂日本食品標準分析表参考

  • 水分 84.9g たんぱく質 0.2g 脂質 0.1g 炭水化物 14.6g 灰分(ミネラル) 0.2g

りんごのみつ入りについて

  • みつの正体はソルビトールで、それ自体は甘くない!

    蜜入りりんご

    果肉の一部が水浸状になった部分を”みつ”といい、美味しいりんごの象徴とされています。りんごでは、光合成産物はソルビトールに変換されて、葉から果実に転流し、果実内で果糖などの糖に変わります。完熟期にはすでに細胞内の中が糖で飽和状態になっているため、転流してきたソルビトールは細胞の中には入れず、細胞と細胞の間に蓄積されて果肉が水浸状となります。この状態を一般的にみつ入りと呼びます。みつは完熟した証ですが、それ故に貯蔵性がないため早く食べることが肝要です。ちなみに、みつの部分は甘くありません。甘味の弱いソルビトールが充満しているからです。      
     
     ※参考資料「くだもののはたらき 日本園芸農業協同連合会発行(2003年)」